事務局からあれこれ(音響機器今昔・・)

今回は当スクールで使用している音響機器についてのお話を・・・

オープンテープ
左はサイズ比較用のiPhone4S
これでも小さい方のリール!

バレエ(踊り)と音楽は切っても切れない関係で、生伴奏でない限り音楽再生機器は必ず必要になります。

古くはオープンリールテープといって、大きなリールに太い磁気テープが巻いてあるものを、オープンデッキという再生機にかけて音を鳴らしていました。

音響室で編集用に使用していた
OTARI製オープンリールデッキ
教室用には今でもTascam製2台が現役!
・・使うことはもうないですが・・

テープ交換だけでも手間がかかる化石のような代物でしたが、実はバレエ界では5年ほど前までは現役で(コンクール等の本番舞台用として)活躍していました!

その後、皆さん(と言ってもある年代まで?)がまだよくご存知のカセットテープが登場。
格段に使いやすくなり、「レッスン用」として大活躍の時代が長く続きました。

ただカセットにも弱点があって・・実は「曲頭の正確な頭出しができない」のです・・・

もちろん、普通に聞くには不自由なく飛ばせますが、バレエの本番でキッカケ(例えば、右足を蹴りあげたら音出し!のようにタイミングに合わせて音を出すこと)の際には、正確に曲頭を合わせなくては、再生ボタンと音出しが微妙にズレて踊れなくなってしまいます。

今でも音響室にあるオープンテープ
当スクールの歴史の一部・・

オープンテープでは構造上テープがむき出しなので、両方のリールを両手で動かして、ヘッド(テープの磁気信号を読み取る部分)上に曲頭を合わせることで正確な頭出しができます。とてもアナログでしょ!

ヘッドホンで聞いて、音が出るピンポイントの位置に印を入れます。

「スプライシャー」
オープンテープ編集時にテープを
簡単に切断して接続できる優れもの
輸入品で本体だけでも高価でした!・・
今では博物館級の文化遺産!?

印の位置直前にリーダーテープという白い導入用テープを目印変わりに挿入するのがベストですが、人によって微妙に位置取りがかわるので、音響スタッフさんは再生の都度、聞いてチェックします。

この超アナログな作業を、数年前までは堺バレエフェスティバルでも各曲毎に繰り返していました。

では、今はというと・・・MD(Mini Disk)!が数年前からようやく主流に・・デジタル的に頭出しが正確にできるので、遂にオープンテープに替わるメディア(記録媒体)としてバレエ界でようやく定着しました。が・・・

実はこれも既に絶滅寸前のメディアになっていて、近年国内主要メーカーが生産中止を発表。
当スクールでも以前にメディアだは大量発注して、在庫を確保しているような状態です。

それでも完全消滅まではまだ10年程先だとは思いますが・・・その前に完全デジタル化して、舞台でもノートパソコンを並べて画面を見ながら音響操作する時代がそろそろ来るかも知れませんね。

音楽も今やデジタルデータの時代。

パソコンやスマートフォンからダウンロードして、好きな曲だけを集めてプレイリストに登録すればドライブ用や観賞用、クリスマス用など簡単に作れますが、カセットの時代はたいへんでした・・・

泉北本校のスピーカーも刷新

と、昔を懐かしむのはこれくらいにして・・・
Twitterでは何度かツイートしましたが、先日泉北本校の音響機器を一部リニューアル。
格段に音が良くなりましたので、より一層気持ち良くレッスンに励んでくださいませ!

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